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ことば:1国2制度(日経新聞97年7月1日)
同一国内に2つの社会体制が併存すること。1984年の中英共同宣言は香港を国防・外交を除く高度な自治権を持つ特別行政区とし、返還後50年は現行の資本主義制度を維持すると明記した。社会主義国家中国が資本主義・香港を抱え込むこととなる。香港ドルも法定通貨として流通。中国政府は英軍事基地以外の香港の土地を接収しない。この制度の成否は中台統一に向けた試金石となる。

ことば:アヘン戦争(毎日新聞97年7月1日)


1840−42年、清とイギリスの間に起きた戦争。イギリスの清へのアヘンの密輸に対し、清はアヘン禁止策を講じた。イギリスは武力で対抗し、清朝は敗れた。42年、南京条約で5港の開港と香港割譲が強いられた。56年の第2次アヘン戦争を経てイギリスの要求は強まり、中国では列強による半植民地化が進んだ。

ことば:香港特別行政区(毎日新聞97年7月1日)


返還後の香港の行政的位置づけ。中国国内の省に準じる。国防と外交を除く高度な自治が約束されている。行政長官は香港住民で構成される推薦委員会で選出、中央政府が任命する。議会は返還前の「立法評議会」を移行する予定だったが、中国政府が解散を決め、暫定組織として「臨時立法会」を設立した。司法制度は独自の終審裁判所を設置。中国政府は外務省代表部を香港に置き、人民解放軍を駐留させて、外交、自衛権を握る。

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